難局に揺らぐ巨城 2
なかでも「ガソリンをガブ飲みする」大型車の高収益に依存していたGMへの影響は格別に大きいものでした。
1ガロンで12マイルしか走らない「大型車は昨日までは王様でしたが、今日は犬になり下がった」のです。
・・・他方、1930年代からの寡占体制の展開は戦後において、GMを中心とした「ビッグ・スリー」として、その支配構造をますます強固にしていました。
寡占体制に伴う管理価格システムのもとでは、これを主導するGMにとっては、大型車がもはや代えることのできない高率かつ安定的な収益源となっていました。
同時にこれに追随するフォードやクライスラーにしても、この価格システムのおかげで、独占的利益に均露することができ、辛うじて生き延びるこどが許されたのです。
このように大型車がGMの収益構造にビルトインされてしまうと、それへの依存は深まる一方となり、製品政策は硬直化し、技術革新への意欲は失われてしまう。
1950年代末以来、ドナーを中心とする財務マン支配が確立されたGMでは、こうした危機への対応・・・
とりわけ小型車の開発と導入は、いっそう困難とならざるを得ません。
彼らにはそうしたリスクは禁物だったからです。